みなさんは濃い味が好きですか?薄味ですか?
味が濃いということは、ほぼ塩分が多いと考えられます。
厚生労働省の推奨では、健康な日本人の成人の食塩摂取量目標は、男性7.5グラム未満、女性6.5グラム未満と設定されています。高血圧の予防・治療のためには、男女ともに1日6グラム未満の食塩摂取が推奨されています。1日6グラムは結構、うす味です。入院患者さんに病院食の指示を出す場合、普通食だと1日9グラムくらいで、軽めの減塩食で1日7グラムくらいです。
塩分1グラムとはおよそ
みそ 大さじ1/2杯
醤油 小さじ1杯
にあたります。
みなさんは食品の裏側の表示はよく見られますか?
私は以前は賞味期限しか見ていませんでした。しかし、
「食品の裏側―みんな大好きな食品添加物 安部 司. 東洋経済新聞社.」
を読んでからは、どのような添加物が入っているか確認するために、裏の表示を必ず見るようになりました。
表示の中には栄養成分表示があります。そこにはナトリウム 〇ミリグラムと書かれている場合がありますが、実はナトリウムの量は食塩の量と同じではありません。 食塩は塩化ナトリウムであり、Na(ナトリウム)とCl(塩素)が結合してできているので、Na(ナトリウム)だけの量よりも重たくなります。ナトリウムの量が記載されている場合には、実は食塩の量としては、その2.54倍の量になります。Na量を見て、塩分の量が少ないと勘違いをしてしまわないように注意しましょう。
パン、練り物、煮物、外食の料理の多くは、塩分が多い食べ物にあたり、逆にスパゲティ、米、生魚、焼き魚、野菜などは塩分が少なめですが、調味料の使い過ぎに注意が必要です。
塩分を減らすには
・調味料を使い過ぎない
・外食を控える
・ラーメンやうどんの汁は全部飲まない。
などが気をつけたい点です。
醤油やソースなどの調味料は、食品に直接かけて食べることがあると思いますが、余分に口に入ってしまい、塩分を摂り過ぎてしまう一因になります。できるだけ小鉢に調味料を入れ、そこで食べ物に調味料を少しだけつけて食べるようにしたほうが、塩分摂取量を減らすことができます。
高血圧の治療および予防として減塩はとても重要です。
当院では、高血圧の診断と治療を行っており、ここに述べたような減塩など生活習慣で工夫できることを患者さんと一緒に考え、取り組んでいくことも重要と考えております。
血圧についてご心配のある方はお気軽にご相談いただければ幸いです。